84歳の映画狂が薦める黄金時代のオモシロ映画塾

映画は色々な世界を擬似体験させてくれるエンターテイメントだ!

(第23回)「夜の大捜査線」(1967)

こんにちは❗

毎日うだるような暑さが続きますが、皆様如何お過ごしでしょう?

またまたコロナの第7波がきてるようだし、ニュースも毎日センセーショナルな事柄があり、心を穏やかに過ごす事って中々難しいですよね。

そういう時、映画って一瞬で別の世界へ誘ってくれるんですっ✨

心が病んだ時にこそ映画を見るべきですっ✨
と、いうことで本日も映画塾始めます❗

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うだるような夏の夜、ミシシッピーの小さな駅で、列車の乗り換えのために足止めを食っている黒人の若い旅行者。
トロール警官の楽しみが若い女性の着替えの盗み見ぐらいというその田舎町で謎の殺人事件が発生。
そんな重大な案件を取り扱った経験がない署長と警官たちは、駅にいた旅行者を黒人ということで疑い、署に連行するが、実は彼はフィラデルフィアの敏腕刑事だった。
粗野で頑固な署長は、その都会のベテラン刑事に知恵を借りたいのだが、黒人に頭を下げられるかと思っている。

出だしだけでワクワクしますね。


最初の黒人スターといってもいいシドニー.ポワチェもいいですが、なんといっても渋々ながら黒人刑事に頼らざるを得なくなっていく署長のロッド.スタイガーが素晴らしい。
アカデミーの主演男優賞に輝き、映画も作品賞をとりました。
人種問題を絡ませながら、後味は決して悪くありません。

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○生徒からのコメント

最初は分かりやすい位の黒人差別で少し辟易としました。
署長や警官たちもお手本のようにアメリカの横柄なポリス像を演じていて…⤵️
だけど、黒人敏腕刑事のクレバーさでどんどん流れが変わっていく様は正しく爽快❕
お手本のような署長も最後の方には人情溢れるナイスガイに変貌していて好きになります😃

この頃のアメリカの空気感って体験してみたかったなあ😢
そういう意味でも映画は時代が変わっても昔の空気感を疑似体験出来るし、何度だって繰り返し観ることが出来る素晴らしいエンターテイメント❗

(第22回)「エデンの東」(1955)

こんにちは☀️

トップガンマーベリックを観に行きたいと思いながらも、中々時間のタイミングが合わずヤキモキしている毎日です…
何なんでしょうねえ…

ただ、テレビでは最近「運び屋」や
「マンマ・ミーア」、「サタデーナイトフィーバー」を見ることが出来ました。
やっぱり昔の映画は最高ですね~🎵

それでは、今日も始めていきましょう☺️

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私の高校時代のことですが、映画の上映中、うわさの新人俳優が初めて画面に登場した瞬間、音のないどよめきが場内の空気を震わせたことが二度ありました。
一人は「ローマの休日」のオードリー.ヘップバーンであり、もう一人はこの映画の主人公を演じたジェームス.ディーンです。
これがスターの登場ということか、とその時思いましたね。
私の映画人生では、そんな経験はそれ以降ありません。
この二つの作品は対照的です。
どこまでも明るい「ローマ」と違って、「エデン」は暗く、シリアスで、まるで二人の傑出したスターの未来を暗示しているようですね。

映画は文豪ジョン.スタインベックの小説を原作に、真面目な父親とその二人の息子、そして彼らを捨てて失踪した母親を巡る愛憎を描いています。
ディーンは息子の一人ですが、映画は彼の演技を中心に進行します。

この映画の監督、エリア.カザンはブロードウェイの著名の演出家であり、彼が関わった俳優養成の学校「アクターズ.スタジオ」の生徒の一人がディーンでした。
ですから極言すれば、この映画はディーンを観るためにあります。
実際に彼の風貌と立ち居振舞いは多くの女性の心を掴んだようで、ある女性の映画評論家に至っては、まさにベタ惚れ状態でした。
シネスコ.サイズのスクリーンが当然と思っておられる現在の映画ファンには想像も出来ないでしょうが、実はこの年まで、多くの映画関係者や評論家は、シネスコのような横長巨大画面は芸術としての映画には相応しくないと考えていたのですね。

初のシネスコ映画、「聖衣」が封切られたのは1953年、アカデミー賞にはお義理のようにノミネートされましたが、受賞作はスタンダード、それもモノクロの「地上より永遠に」でしたし、その翌年も同じスタンダード、モノクロの「波止場」でした。
監督はカザンです。
そしてシネスコ画面登場から三年目、カザンは「エデンの東」でシネスコ.カラー作品に取り組み、横長大画面やカラーは真のアーティストには何の問題にもならないことを証明しました。

無賃乗車のディーンが貨物列車の屋根でうずくまるショットを初めて見た時は、息を呑みましたね。
室内のシーンでは、人物の壁に写る影や、ドアをうまく使っています。

ところがこの年も、賞に輝いたのは、またもスタンダード、モノクロの「マーティ」で、「エデンの東」はノミネートさえされませんでした。(ディーンは主演賞にノミネート)
それどころか、第一回で取り上げた「旅情」ですら無視されてます。
まあ、リーン監督はイギリス人ですからしょうがないとしても、ヒロインのキャサリン.ヘップバーンはちゃんと主演女優賞にはノミネートされているんですから、良く分かりません。

そしてこの翌年、1956年、トッドAOというシネスコどころではない超大型画面の「八十日間世界一周」の、いわば世界観光旅行的な映画が受賞し、大型画面はやっと市民権を得るのです。

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○生徒からのコメント

ディーンが列車の屋根にうずくまって乗っているシーンは、私の30年程前のフランス滞在時にストラスブールに旅行した時の記憶を呼び起こしました✨

ストラスブールからコルマールという小さな町へ行こうとしていた時に、乗り換え時間があまりなくて列車が走り出してしまいました…
まだ走り出しではありましたが、線路を走り、列車を追いかけて扉をこじ開けて何とか乗り込んだのですが、(間に合った)という想いと、(何か悪いことをしたかも)っていう心細さを記憶しています。

フランス滞在中はそれ以外にも電車での想い出は数えきれません。
朝早くの駅で寒さを堪えながら列車を待っている時間、二等席で色んな人種の方を見ながら窓から農地の風景を見ていると何となくセンチになったりした時間、休みの日に次はどこの街のどのレストランに食事に行こうかって時刻表をにらめっこしてミシュランガイドを片手に考えてた時間…

やっぱり体験することってお金では代えられないほど貴重なものですね。

エデンの東」は、親や兄弟との関係をジェームス.ディーンがシリアスに演じていますが、若い頃のそういった葛藤は少なからず誰にもあるのではないですかね…
私はディーンの葛藤が自分の若い頃の想いとも重なって刺さりました。

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「永久保存版」黄金時代の映画監督一覧パート2続き

こんにちは☀️

今日も暑いですねぇ☀️

うちの愛犬は元気いっぱいに走り回っています☺️

皆様はお疲れの出ないよう、映画でも見てマイペースで毎日を過ごして下さいね。

それでは始めましょう❗

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○エリア.カザン(1909-2003)

主な作品

「紳士協定」(1947)
ハリウッドが初めて正面からユダヤ人差別の問題に取り組んだ作品。
アカデミー作品賞、監督賞に輝く。

「暗黒の恐怖」(1950)
伝染病にかかっていた被害者に接触した犯人を追い求めるサスペンス。

欲望という名の電車」(1951)
テネシー.ウィリアムズ原作の戯曲の映画化。マーロン.ブランドの映画デビュー作。

「波止場」(1954)
ニューヨークの波止場を牛耳るマフィアのボスに立ち向かう骨太の若者。マーロン.ブランドがアカデミー主演賞を取り、作品賞、監督賞にも輝いた。

エデンの東」(1955)
ジェームス.ディーンのデビュー作としてあまりにも有名。

ブロードウェイ出の映画監督の双璧といえばジョシュア.ローガンとこのカザンでしょう。
ローガンが叙情派ならカザンは社会派と色分けもはっきりしています。
若い頃は共産党員でしたが、ハリウッドに赤狩り旋風が吹いたとき、自身の安泰と引き換えに、党員だった他の仲間の氏名を当局に明かした為、後年にハリウッドの一部からは白眼視されました。

○ビンセント.ミネリ(1903~1986)

主な作品

「花嫁の父」(1950)
娘を嫁に出す父親の戸惑いと悩みをユーモラスに描いたホーム.ドラマ。

「巴里のアメリカ人」(1951)
アカデミー賞に輝いたミュージカルの傑作。

「バンド.ワゴン」(1953)
フレッド.アステアの円熟味が堪能出来るミュージカルです。

「炎の人ゴッホ」(1956)
カーク.ダグラスがゴッホになりきった入魂の演技を見せる。映像も美しい。

どんなテーマでも手堅い印象。ライザ.ミネリのお父さんです。

○セシル.B.デミル(1881~1959)

主な作品

「大平原」(1939)
大陸横断鉄道の建設を背景に、列車の転覆、原住民の襲撃、酒場での撃ち合い、三角関係のラヴ.ロマンスなど、あらゆる活劇の要素を詰め込んだスペクタクル西部劇。

サムソンとデリラ」(1949)
デミル監督得意のスペクタクル史劇。クライマックスの大寺院崩壊はミニチュアSFXの最高傑作。数えきれないほど見直しているシーンです。

「地上最大のショウ」(1952)
全米を巡業してまわる大サーカス団を舞台にしたドラマ。
巡業列車の脱線が見せ場だが、デミルにしてはSFXが今ひとつ。

十戒」(1956)
聖書の出エジプト記をテーマにした史劇。奇跡で紅海がふたつに割れるシーンは有名。

サイレント時代から活躍したハリウッドの大親分的な存在。
「地上最大のショウ」にアカデミー作品賞が贈られたのは敬意と慰労の表れでしょう。

○ヴィットリオ.デ.シーカ(1901~1974)

主な作品

自転車泥棒」(1948)
戦後のローマで貧困生活を送る労働者が仕事に必要な自転車を盗られ、幼い子供と一緒に街をさまようが…。

「終着駅」(1953)
ローマを舞台に人妻と若き青年のラヴ.ロマンスの悲劇。

「ひまわり」(1970)
戦地で行方不明になった夫を探し求めて、妻はウクライナへたどり着くが、生きていた夫にはすでに…。

イタリア社会派リアリズムの名監督ですが、弱者に注ぐ視線は優しい、名優でもありました。

○ルネ.クレマン(1913ー1996)

主な作品

「鉄路の闘い」(1945)
フランス鉄道作業員のナチに対するレジスタンス運動をダイナミックに描く。

禁じられた遊び」(1952)
ナチとの戦争で孤児となってさまよう少女の運命は?
ギター演奏の定番となった名曲が流れる。

「居酒屋」(1956)
エミール.ゾラの原作を映画化。
男に翻弄されて生きる女の悲劇。

太陽がいっぱい」(1960)
アラン.ドロンをスターにしたサスペンス映画の傑作。

クールでリアルな描写が素晴らしいフランスの名監督。

○黒澤 明(1901ー1998)

主な作品

「野良犬」(1949)
うだるような夏の日、バスの中で拳銃を盗られた刑事は、必死に犯人を探し求めるが…。

羅生門」(1950)
ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を獲得し、世界の眼を初めて日本映画に向けさせた作品。

七人の侍」(1954)
映画史上に燦然と輝く。好き嫌いはあるでしょうが、映画作品としての完成度は最も高いと思います。

「用心棒」(1961)
三船敏郎の浪人姿を定着させた娯楽活劇映画の傑作。ピストルを持った相手との決闘、ワクワクするクライマックスです。

日本が誇る監督です。

○オットー.プレミンシャー(19_5~1986)

主な作品

「帰らざる河」(1954)
マリリン.モンローを売り物にした西部劇。

「黄金の腕」(1995)
麻薬中毒を演ずるフランク.シナトラをめぐるホーム.ドラマ。
エルマ.バーンスタインのタイトル.テーマがしびれます。

或る殺人」(1959)
レイプが争点となったサスペンスフルな裁判劇。

「危険な道」(1965)
ジョン.ウエイン、カーク.ダグラスなどオールスター.キャストの日本との大戦初期の海戦をめぐるドラマ。
アメリカ映画で唯一、わが戦艦大和が登場して、盛大に撃ちまくる作品。ディテールはいまいちですが、スケールは半端でなく、実際に海に浮かべて撮影されました。


問題作に色々関わった監督でした。
ことに「危険な道」はスターがきら星の如く出演した超大作の戦争映画にも関わらず、太平洋戦争初期という設定のせいか、米海軍が日本海軍にコテンパンにされたまま終わる、ある意味、ふかしぎなハリウッド映画です。
プレミンシャーはオーストリア=ハンガリー帝国出身で、どこか醒めたところがあるのかもしれません。

「永久保存版」黄金時代の映画監督一覧パート2

こんにちは✨😃❗

いよいよ関東は梅雨入り!

案外自分は雨☔が好きですが、今年の梅雨はどうでしょうね…

程々の雨であれば良いのだけど😅

それはそうと、お待たせしました❗

黄金時代の映画監督一覧パート2です!

やっぱり頭のなかで作品と監督と俳優の名前が一致するのを感じます🎵

これは本当にお勧めですよ☺️

ではどうぞ~⤴️

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○マイケル.カーティス(1886-1962)

主な作品

「海賊ブラッド」(1936)
パイレーツ.ムービーにはまるきっかけになった大活劇。
西洋チャンバラも海戦もド派手。エロール.フリンがかっこいい。

「進め竜騎兵」(1936)
クライマックスの騎馬隊が突撃し、猛烈な砲火で壊滅するシーンは映画史に残る凄まじさ。

ロビンフッドの冒険」(1938)
これもフリンのアクション映画。この年代では珍しいカラーの時代劇アクション。

汚れた顔の天使」(1938)
ジェームズ.キャグニーといえば、このギャング映画。

カサブランカ」(1942)
ご存知ボガートとバーグマンの名作。ラストシーンが良いですね。

なんでもござれ、の監督で、スタジオからは重宝がられましたが、サイレント時代の「ノアの箱舟」の洪水シーンでエキストラの安全を無視したり、「進め竜騎兵」では馬の足にロープを引っ掛けて転倒さすなど、今なら大問題になりそうな乱暴さもあったようです。
そういう時代だと言ってしまえば、それまでですが。

○キャロル.リード(1906-1976)

主な作品

「落ちた偶像」(1948)
グレアム.グリーン原作のミステリー映画の傑作。

「第三の男」(1949)
戦後、リードの名を一躍有名にしたミステリー。アートのようなラストシーンと民族楽器のツィターで演奏される主題曲はファンを魅了。

「華麗なる激情」(1965)
システィナ礼拝堂の天井画の製作をめぐるミケランジェロとユリウス二世の秘話。ミケランジェロに扮するのは「ベン.ハー」のへストン。

「オリバー」(1968)
ディケンズの「オリバー.ツイスト」を原作にしたミュージカル。アカデミー作品賞と監督賞に輝いた。

デイビット.リーン共々、イギリス映画界を支えました。

○フランク.キャブラ(1899-1991)

主な作品

或る夜の出来事」(1934)
スクリュー.ボール.コメディの代表作。アカデミー作品賞、監督賞、主演男優、主演女優を制覇。

スミス都へ行く」(1939)
理想に燃えてワシントンに乗り込んだ青年議員が、汚職まみれの古タヌキの議員たちに感動を呼び起こす。

「素晴らしき或、人生」(1946)
人生、何もかもツイていなかった、とクリスマスイブの夜、川に飛び込もうとする青年の前に現れたのは…。

ポケット一杯の幸福」(1961)
離れて暮らす娘を心配させまいと、自分の貧しさを隠していた母だったが、娘が結婚してやってくることになり…。

人情味あふれる物語をソフトな笑いに包んで幸せな気分にさせてくれます。

○ブレイク.エドワーズ(1922ー2010)

主な作品

「ぺティコート作戦」(1959)
対日戦をテーマにしているが、ピンク色の潜水艦が出てくるコメディ。魚雷で陸上のトラックを撃沈?するシーンは爆笑。

ティファニーで朝食を」(1961)
オードリー.ヘップバーン主演のロマンチック.コメディ。

ピンクの豹」(1963)
御存じクルーゾー警部とピンク.パンサーのテーマで大ヒット。

「グレート.レース」(1965)
昔懐かしいドタバタ喜劇を超豪華に展開してくれる。ことにパイ投げ合戦はアホらしいほど圧巻。

コメディ映画の大御所。楽しい作品が多い。

○ジョシュア.ローガン(1908-1988)

主な作品

「ピクニック」(1955)
のんびりした田舎町の休日、総出で楽しむピクニックに流れ者の好青年が現れて…。ハリウッドに新風を吹き込んだ傑作。

バス停留所」(1956)
ブロードウェイ出の名監督を迎えて、あのマリリン.モンローが演技派女優へ挑戦。

「サヨナラ」(1957)
歌舞伎、能、文楽、そしてなんと少女歌劇まで、日本の舞台芸能にベタ惚れした監督が、その最大の情熱を注ぎ込んだ日本が舞台の異人種間のラヴ.ロマンス。

「南太平洋」(1958)
「サヨナラ」と同じジェームス.ミッチェナー原作のラヴ.ロマンス.ミュージカル。
「サヨナラ」でエネルギーを使い果たしたのか、ちょっと大味な作品に。

アーティストとしてクールになれたら、「サヨナラ」はアカデミー作品賞も夢ではなかったと思います。
何せ劇中、OSK(大阪松竹歌劇団)のステージが延々六分も続くんですからね。
過ぎたるは及ばざるが如し、です。
ただし、個人的には高校時代、OSKのファンでしたから、DVDで繰り返し楽しませてもらっています。スミマセン。

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この続きはまたアップしますね☺️

(第21回)「ウエスト.サイド物語」(1961年)

こんばんわ☺️

街にも随分と人が出ていますね☺️

仕事関係の友人とも話すと、5月は最高益だったと言ってましたし、少しずつ上向いてきてそう🎵

とはいえ、仕事も大事ですが気分転換は必要ですしね✨

テレビでもここ最近、「ローマの休日」や「ショーシャンクの空に」「E.T」などが放映されていて古い映画の良さを多くの人が感じるといいなぁ☺️

さて、それでは映画塾始めていきましょう!

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あまりにも有名な作品なので、どうかと思ったのですが、スピルバーグ監督のリメイク、「ウエスト.サイド.ストーリー」が上映されたのを機に取り上げました。

この映画が上映されたのは家内と付き合いだした頃で、一緒に大阪まで行って大スクリーンで観ました。

ミュージカルの新時代が始まったのだなぁと実感しましたね。

映画の内容については、良く知られていると思うので、私なりの小さなエピソードをお話しておきます。

第一回目の「旅情」でもふれましたが、私は当時、骨董.古美術を扱う店で働いていました。
現在と違って、お客様はインバウンドの裕福な欧米人が殆どでした。

当然、キョウトへやってきたハリウッドのスターたちも訪れます。
ある日、リタ.モレノがやってきました。映画ではプエルトリコ側のアニタを演じた女優さんです。
リメイクの「ウエスト.サイド.ストーリー」でも、バレンティーナ役で元気な姿を見せていましたね。
リタ.モレノは飾り気のない人だったのでしょう、すっぴんのままでした。
最初、私は分からなかったぐらいです。あの映画で見惚れていた下町の妖花は影も形もありませんでした。
マジックのようなハリウッドのメーキャップ技術の凄さを思い知らされました。
そもそも映画は夢を見せてくれるマジックです。
当時は斬新さに目をみはった「ウエスト.サイド物語」も、やはり夢を見せてくれていたのですね。

スピルバーグ監督はリメイクで、「物語」を「ストーリー」に、夢を現実にぐっと引き寄せました。
夢か、現実か、好みは人それぞれでしょう。
私なら夢は繰り返し見ていたいですが、現実は一度で充分です。

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○生徒からのコメント

最近上映された「ウエスト.サイド.ストーリー」も充分楽しめたと思ってたけど、「ウエスト.サイド物語」を観ると塾長の言う通りでしたね…
絶対「ウエスト.サイド物語」を観るべきです!

私もコリン.ファースに会ったこともあり、また日本の女優さんや俳優さんの友人もいましたが、ほんと普段はみんな飾り気がなくて自然ですよね。

ある友人の女優さんは、あまりに映像で観る姿が色っぽいのに、普段の私服がどちらかといえば男性っぽく見える服装で、一緒に歩いていた時に偶然その方のポスターが貼ってあったので、「あの女優さん綺麗なあ」ってつい言ってしまいました(笑)😁
それくらい別人に見えました(笑)
勿論普通っぽさも良かったですよ、本当に❗

健康って大事!食事も大事!

こんばんは😃🌃

先日、かかりつけの病院に行った際に血液検査をしたら、なんと血糖値がこれまでとは違ってぐんと上がっていて、薬と食事制限開始…

取り敢えず数値が下がるまでの食事制限、どうしてるかというと、結局は出来る限りの糖質制限

白ご飯→発芽玄米
パン🍞→玄米パン、玄米フレーク
フルーツやお菓子、アイスクリーム無し→チーズ、ナッツ
加糖ヨーグルト→無糖ヨーグルト
ラーメン、うどん→こんにゃく麺
パスタ→こんにゃくパスタ
蕎麦→十割そば
砂糖→100%植物由来の甘味料ラカン
牛乳→ローカット牛乳
お腹が減ったらもずく、豆腐、納豆、ちくわ、焼きエビ、小魚フレーク

出来る限り料理は変わらず、材料を変更して糖質を減らすように笑

改めて健康って大事だし、自由に何でも美味しく食べれるのって最高❗

ある意味これはこれで楽しんでるけど、皆様も御健康に!⤴️

健康でこそ映画も楽しくなる🎵

第20回「七人の侍」(1954年)

こんにちは☺️

最大10日間のゴールデンウィークも今日で終わりですね✨

そして今日は母の日でもあります。

皆様、如何お過ごしですか?

それでは、本日も映画塾始めましょう🎵

今回は塾長の想いがたっぷり詰まった作品ですよ☺️

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日本映画の、いや映画としての最高傑作だと私は思っています。

あまりにも有名な作品なんですが、意外に観ておられない方が多いようです。
どうせ昔のチャンバラ映画、出ている俳優も三船はともかく、ほとんど知らない、画面もスタンダードで白黒、めっちゃ長い、辛気臭そう、とまあ、こういったところが敬遠されている理由じゃないでしょうか。

無理もないですね。私が若かったら、そう思います。
今から70年近く前になりますか、この映画を初めて観たときの印象は決して良くありませんでした。

まず映画の冒頭、馬上の野武士たちが交わす会話の日本語が何を言っているのか全く分からなかったので、一気にテンションが下がってしまいました。
黒澤監督の映画、ことに時代劇には時々これがあるんですね。
ですから後年、DVDで字幕付きのを見直して、ああ、そういう事を言っていたのかと納得したことがよくありました。
この映画の場合は、
(この村もついでにヤっていくか)
(いや、収穫が済んだ頃を狙おう)
と、物語の展開にとても大事な内容を叫んでいたのですね。
物語自体は面白かったのてすが、ちょっとくどいかなと感じる描写もあり、クライマックスの雨中の激戦も、テンポが良くて軽やかな西部劇のアクションに慣れ親しんだ高校生には、ただ重苦しく感じられました。

歳を重ね、観賞した映画の本数も増え、気になった作品はビデオで容易に見直すことが出来るようになって、やっとこの傑作の価値が理解出来るようになりました。
失礼ながら当時の映画評論家の方々も似たようなところがあったようで、この年のキネマ旬報のベストテンでは、「二十四の瞳」、「女の園」についでの三位でした。
2009年のオールタイム.ベストで、やっと「東京物語」についで二位に昇格しています。
どちらが一位になってもおかしくないほど、この二本は日本が産んだ映画の宝です。
イギリスのBBCが選んだ外国語映画(つまり英語以外)トップ100の一位が「七人の侍」でしたし、同じイギリスの英国映画協会の映画監督が選ぶベスト映画部門での一位が「東京物語」でした。
好き嫌いはあるでしょうが、この二作品は見ておいて損はありません。
将来、必ず役にたつと思いますよ。

初見で私が最もインパクトを受けたのは、斬られた人間がスローモーションで倒れるショットでした。
自分の感性にぴったり合ったのですね。凄いな、この監督、と唸りました。
今ではサム.ペキンパーをはじめ数多くの監督が多用するアクション.シーンでのスローモーション.ショットの原点です。

練りに練った脚本、役柄にピッタリはまった個性豊かな俳優たち、精緻に造り上げられた見事なセット、全ての出演者が体をはった凄まじいアクション、もう現在の日本映画では絶対不可能です。

必見❕

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◎生徒からのコメント

最初の映画の入り、さえ気持ちが折れなければ、その後のストーリーはとても練り上げられた古さを全く感じさせない最高の映画だと思います‼️

最初の映画の入り、とは正しく塾長が指摘している言葉が全く理解出来ないことですね…
特に田舎の百姓の言葉はまーたく理解できましぇん❗想像力を働かせるか、字幕付きで観るか、でしょうね😅

昔の日本映画は特に観る機会が少ないと思います。
でもこの映画は私もつい最近観たばかりですが安心してお勧め出来ます‼️

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