84歳の映画狂が薦める黄金時代のオモシロ映画塾

映画は色々な世界を擬似体験させてくれるエンターテイメントだ!

第20回「七人の侍」(1954年)

こんにちは☺️

最大10日間のゴールデンウィークも今日で終わりですね✨

そして今日は母の日でもあります。

皆様、如何お過ごしですか?

それでは、本日も映画塾始めましょう🎵

今回は塾長の想いがたっぷり詰まった作品ですよ☺️

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日本映画の、いや映画としての最高傑作だと私は思っています。

あまりにも有名な作品なんですが、意外に観ておられない方が多いようです。
どうせ昔のチャンバラ映画、出ている俳優も三船はともかく、ほとんど知らない、画面もスタンダードで白黒、めっちゃ長い、辛気臭そう、とまあ、こういったところが敬遠されている理由じゃないでしょうか。

無理もないですね。私が若かったら、そう思います。
今から70年近く前になりますか、この映画を初めて観たときの印象は決して良くありませんでした。

まず映画の冒頭、馬上の野武士たちが交わす会話の日本語が何を言っているのか全く分からなかったので、一気にテンションが下がってしまいました。
黒澤監督の映画、ことに時代劇には時々これがあるんですね。
ですから後年、DVDで字幕付きのを見直して、ああ、そういう事を言っていたのかと納得したことがよくありました。
この映画の場合は、
(この村もついでにヤっていくか)
(いや、収穫が済んだ頃を狙おう)
と、物語の展開にとても大事な内容を叫んでいたのですね。
物語自体は面白かったのてすが、ちょっとくどいかなと感じる描写もあり、クライマックスの雨中の激戦も、テンポが良くて軽やかな西部劇のアクションに慣れ親しんだ高校生には、ただ重苦しく感じられました。

歳を重ね、観賞した映画の本数も増え、気になった作品はビデオで容易に見直すことが出来るようになって、やっとこの傑作の価値が理解出来るようになりました。
失礼ながら当時の映画評論家の方々も似たようなところがあったようで、この年のキネマ旬報のベストテンでは、「二十四の瞳」、「女の園」についでの三位でした。
2009年のオールタイム.ベストで、やっと「東京物語」についで二位に昇格しています。
どちらが一位になってもおかしくないほど、この二本は日本が産んだ映画の宝です。
イギリスのBBCが選んだ外国語映画(つまり英語以外)トップ100の一位が「七人の侍」でしたし、同じイギリスの英国映画協会の映画監督が選ぶベスト映画部門での一位が「東京物語」でした。
好き嫌いはあるでしょうが、この二作品は見ておいて損はありません。
将来、必ず役にたつと思いますよ。

初見で私が最もインパクトを受けたのは、斬られた人間がスローモーションで倒れるショットでした。
自分の感性にぴったり合ったのですね。凄いな、この監督、と唸りました。
今ではサム.ペキンパーをはじめ数多くの監督が多用するアクション.シーンでのスローモーション.ショットの原点です。

練りに練った脚本、役柄にピッタリはまった個性豊かな俳優たち、精緻に造り上げられた見事なセット、全ての出演者が体をはった凄まじいアクション、もう現在の日本映画では絶対不可能です。

必見❕

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◎生徒からのコメント

最初の映画の入り、さえ気持ちが折れなければ、その後のストーリーはとても練り上げられた古さを全く感じさせない最高の映画だと思います‼️

最初の映画の入り、とは正しく塾長が指摘している言葉が全く理解出来ないことですね…
特に田舎の百姓の言葉はまーたく理解できましぇん❗想像力を働かせるか、字幕付きで観るか、でしょうね😅

昔の日本映画は特に観る機会が少ないと思います。
でもこの映画は私もつい最近観たばかりですが安心してお勧め出来ます‼️

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