84歳の映画狂が薦める黄金時代のオモシロ映画塾

映画は色々な世界を擬似体験させてくれるエンターテイメントだ!

「永久保存版」黄金時代の映画監督一覧パート2続き

こんにちは☀️

今日も暑いですねぇ☀️

うちの愛犬は元気いっぱいに走り回っています☺️

皆様はお疲れの出ないよう、映画でも見てマイペースで毎日を過ごして下さいね。

それでは始めましょう❗

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○エリア.カザン(1909-2003)

主な作品

「紳士協定」(1947)
ハリウッドが初めて正面からユダヤ人差別の問題に取り組んだ作品。
アカデミー作品賞、監督賞に輝く。

「暗黒の恐怖」(1950)
伝染病にかかっていた被害者に接触した犯人を追い求めるサスペンス。

欲望という名の電車」(1951)
テネシー.ウィリアムズ原作の戯曲の映画化。マーロン.ブランドの映画デビュー作。

「波止場」(1954)
ニューヨークの波止場を牛耳るマフィアのボスに立ち向かう骨太の若者。マーロン.ブランドがアカデミー主演賞を取り、作品賞、監督賞にも輝いた。

エデンの東」(1955)
ジェームス.ディーンのデビュー作としてあまりにも有名。

ブロードウェイ出の映画監督の双璧といえばジョシュア.ローガンとこのカザンでしょう。
ローガンが叙情派ならカザンは社会派と色分けもはっきりしています。
若い頃は共産党員でしたが、ハリウッドに赤狩り旋風が吹いたとき、自身の安泰と引き換えに、党員だった他の仲間の氏名を当局に明かした為、後年にハリウッドの一部からは白眼視されました。

○ビンセント.ミネリ(1903~1986)

主な作品

「花嫁の父」(1950)
娘を嫁に出す父親の戸惑いと悩みをユーモラスに描いたホーム.ドラマ。

「巴里のアメリカ人」(1951)
アカデミー賞に輝いたミュージカルの傑作。

「バンド.ワゴン」(1953)
フレッド.アステアの円熟味が堪能出来るミュージカルです。

「炎の人ゴッホ」(1956)
カーク.ダグラスがゴッホになりきった入魂の演技を見せる。映像も美しい。

どんなテーマでも手堅い印象。ライザ.ミネリのお父さんです。

○セシル.B.デミル(1881~1959)

主な作品

「大平原」(1939)
大陸横断鉄道の建設を背景に、列車の転覆、原住民の襲撃、酒場での撃ち合い、三角関係のラヴ.ロマンスなど、あらゆる活劇の要素を詰め込んだスペクタクル西部劇。

サムソンとデリラ」(1949)
デミル監督得意のスペクタクル史劇。クライマックスの大寺院崩壊はミニチュアSFXの最高傑作。数えきれないほど見直しているシーンです。

「地上最大のショウ」(1952)
全米を巡業してまわる大サーカス団を舞台にしたドラマ。
巡業列車の脱線が見せ場だが、デミルにしてはSFXが今ひとつ。

十戒」(1956)
聖書の出エジプト記をテーマにした史劇。奇跡で紅海がふたつに割れるシーンは有名。

サイレント時代から活躍したハリウッドの大親分的な存在。
「地上最大のショウ」にアカデミー作品賞が贈られたのは敬意と慰労の表れでしょう。

○ヴィットリオ.デ.シーカ(1901~1974)

主な作品

自転車泥棒」(1948)
戦後のローマで貧困生活を送る労働者が仕事に必要な自転車を盗られ、幼い子供と一緒に街をさまようが…。

「終着駅」(1953)
ローマを舞台に人妻と若き青年のラヴ.ロマンスの悲劇。

「ひまわり」(1970)
戦地で行方不明になった夫を探し求めて、妻はウクライナへたどり着くが、生きていた夫にはすでに…。

イタリア社会派リアリズムの名監督ですが、弱者に注ぐ視線は優しい、名優でもありました。

○ルネ.クレマン(1913ー1996)

主な作品

「鉄路の闘い」(1945)
フランス鉄道作業員のナチに対するレジスタンス運動をダイナミックに描く。

禁じられた遊び」(1952)
ナチとの戦争で孤児となってさまよう少女の運命は?
ギター演奏の定番となった名曲が流れる。

「居酒屋」(1956)
エミール.ゾラの原作を映画化。
男に翻弄されて生きる女の悲劇。

太陽がいっぱい」(1960)
アラン.ドロンをスターにしたサスペンス映画の傑作。

クールでリアルな描写が素晴らしいフランスの名監督。

○黒澤 明(1901ー1998)

主な作品

「野良犬」(1949)
うだるような夏の日、バスの中で拳銃を盗られた刑事は、必死に犯人を探し求めるが…。

羅生門」(1950)
ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を獲得し、世界の眼を初めて日本映画に向けさせた作品。

七人の侍」(1954)
映画史上に燦然と輝く。好き嫌いはあるでしょうが、映画作品としての完成度は最も高いと思います。

「用心棒」(1961)
三船敏郎の浪人姿を定着させた娯楽活劇映画の傑作。ピストルを持った相手との決闘、ワクワクするクライマックスです。

日本が誇る監督です。

○オットー.プレミンシャー(19_5~1986)

主な作品

「帰らざる河」(1954)
マリリン.モンローを売り物にした西部劇。

「黄金の腕」(1995)
麻薬中毒を演ずるフランク.シナトラをめぐるホーム.ドラマ。
エルマ.バーンスタインのタイトル.テーマがしびれます。

或る殺人」(1959)
レイプが争点となったサスペンスフルな裁判劇。

「危険な道」(1965)
ジョン.ウエイン、カーク.ダグラスなどオールスター.キャストの日本との大戦初期の海戦をめぐるドラマ。
アメリカ映画で唯一、わが戦艦大和が登場して、盛大に撃ちまくる作品。ディテールはいまいちですが、スケールは半端でなく、実際に海に浮かべて撮影されました。


問題作に色々関わった監督でした。
ことに「危険な道」はスターがきら星の如く出演した超大作の戦争映画にも関わらず、太平洋戦争初期という設定のせいか、米海軍が日本海軍にコテンパンにされたまま終わる、ある意味、ふかしぎなハリウッド映画です。
プレミンシャーはオーストリア=ハンガリー帝国出身で、どこか醒めたところがあるのかもしれません。