84歳の映画狂が薦める黄金時代のオモシロ映画塾

映画は色々な世界を擬似体験させてくれるエンターテイメントだ!

「永久保存版」黄金時代の映画監督紹介

こんにちは☺️

さて、これまで映画塾をチェックしてくださっている皆様に、是非永久保存版にしていただきたい(黄金時代の映画監督の紹介)です。

映画を観ていくと、最初は(あー、楽しかったな)とかで充分なのですが、そのうち(あの主役の名前は?他にどんな映画に出てるんかなあ?)って興味が湧いてきますよね。

そして同様に(この映画の監督って誰?他にはどんな作品があるの?)って。

私が黄金時代の映画を観ていく上で、黄金時代の映画の監督や俳優の知識が全く無かったので、84歳の映画狂じいさんに代表的な監督や俳優のリストを作ってよ、と頼んでみましたら、(それはいい考えやな)と言って早速作ってくれました(笑)

案外有るようでなかった黄金時代の映画監督や俳優の紹介です。

俳優編はまたそのうちに掲載しますね☺️

是非参考にしてくださいませー❗

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ジョージ.スティーブンス(1904ー1975)

主な作品

「ママの想い出」(1948年)
こんなお母さんがいたらいいな。古き良き時代の思い出。

「陽のあたる場所」(1951年)
お金持ちの美女と親しくなって、付き合っている女性が邪魔に。

「シェーン」(1953年)
私的には西部劇のNo.1

ジャイアンツ」(1956年)
西部の油田を舞台にしたスケールの大きいメロドラマ

非常にオーソドックスで丁寧な作風。俳優の情感を引き出すのがうまい。
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ビリー.ワイルダー(1906~2002)

主な作品

サンセット大通り」(1950年)
ハリウッドの裏側を暴露したドラマ

「七年目の浮気」(1955年)
家族の留守に中年男が浮気心を。モンローが可愛い。

「情婦」(1957年)
クリスティのミステリーでは伝説的な傑作

お熱いのがお好き」(1957年)
アメリカでは不動のコメディ映画No.1

アパートの鍵貸します」(1960年)
主人公のカップルが一度もキスをしないロマンス映画。

ドラマもコメディも超一流のシェフ

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レオ.マッケリー(1902ー1981)

主な作品

「新婚道中記」(1937年)
おっとりとしたコメディだが、わが映画人生最大の笑いがきたカットあり。

「明日は来らず」(1937年)
小津安二郎の名作「東京物語」の原点

「我が道を往く」(1944年)
ヒューマン.ドラマの佳作

「めぐり逢い」(1957年)
エンディングの心地よい涙。今では夢物語と片付けられそうだけど。

人間に注ぐ視線が暖かい。これらの作品が好きな人ならいい友達になれそう。

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ウィリアム.ワイラー(1902ー1981)

主な作品

ローマの休日」(1953年)
映画ファンでご存じない方、おられないでしょう。

「大いなる西部」(1958年)
悠々たる展開の西部ドラマです。

「ベン.ハー」(1959年)
ローマ時代の戦車競争は映画史上最高のアクション.シーン。

「おしゃれ泥棒」(1966年)
タイトルどおり上品なコメディ

歴史的超大作からコメディまで、まさに巨匠です。

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ルフレッド.ヒッチコック(1899~1980)

主な作品

「見知らぬ乗客」(1951年)
交換殺人の話。

「裏窓」(1954年)
覗き見してると大変な事件が。

「めまい」(1958年)
美女キム.ノヴァクに振り回されて。

北北西に進路を取れ」(1959年)
見せ場がたっぷりある作品です。

「サイコ」(1960年)
ヒッチコックが出ている予告編が面白いのですが。

ご存知、殺しの美学の大御所。

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ブライアン.デ.パルマ(1940ー)

主な作品

殺しのドレス」(1980年)
美術館での官能的なカメラ.ワークが最高!

「スカーフェイス」(1983年)
ワン.カットの長回しが凄い。

アンタッチャブル」(1987年)
戦艦ポチョムキン」の階段シーンへのオマージュが話題に。

「ミッション.インポッシブル」(1996年)
トム.クルーズのヒット.シリーズに昇華した一作目。

カメラの美学に凝りまくった監督。ヒッチコックへのオマージュも。

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ディビッド.リーン(1908ー1991)

主な作品

「逢びき」(1945年)
道ならぬ恋に落ちる中年の男女。切ないラヴ.ストーリー。

「旅情」(1955年)
ベニスに訪れた孤独な女性の密かな想いはー。リーンの傑作。

「戦場にかける橋」(1957年)
日本人将校役のセッシュウ.ハヤカワはサイレント時代のハリウッド.スター。

アラビアのロレンス」(1962年)
映画史に輝く名作。カメラがとらえた砂漠の美しさ。

女性以上に女のことを知り尽くした艶福家の大監督。


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スタンリー.ドーネン(1924ー2019)

主な作品

踊る大紐育」(1949年)
戦後の荒れ果てた日本にやってきた華麗なミュージカル。茫然と見惚れてました。

雨に唄えば」(1952年)
大好きなミュージカル。ジーン.ケリーのベスト。

「略奪された七人の花嫁」(1954年)
兄弟七人が村の若者と競うダンス.シーンは圧巻。

「くたばれヤンキース」(1958年)
野球がミュージカルになるなんてねえ。受けるのはアメリカと日本だけでしょう。映画の中でもそんなカットがありますが。

アカデミー賞で表彰された時のスピーチは、ドーネンの人柄の良さがあふれ出ていました。友達になりたかった唯一の監督です。

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ジョン.スタージェス(1910ー1992)

主な作品

「ブラボー砦の脱出」(1953年)
ひとひねりした西部劇

「日本人の勲章」(1955年)
辺鄙な田舎町でのミステリー.サスペンスの傑作。

OK牧場の決闘」(1957年)
バート.ランカスターとカーク.ダグラスが共演。西洋講談のような痛快さ。

「荒野の七人」(1960年)
黒澤の「七人の侍」を原本にした西部劇アクションの傑作。日本版と同じように素晴らしいキャストが揃った奇跡の作品。

大脱走」(1963年)
第二次大戦中の捕虜キャンプからの脱走劇。

小気味のいいアクションを扱えばピカ一の監督。

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ウィリアム.フリードキン(1935ー)

主な作品

「フレンチ.コネクション」(1971年)
ポリス.アクションの傑作。高架の電車とその下の道路を走る車とのチェースは伝説。

エクソシスト」(1973年)
オカルト映画のルーツ。

この二作品が突出しているので。

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ハワード.ホークス(1896―1977)

主な作品

「脱出」(1944年)
ハンフリー.ボガートとローレン.パコールの共演に尽きる。

「赤い河」(1948年)
ジョン.ウェイン、モンゴメリー.クリフト共演の西部劇快作。

紳士は金髪がお好き」(1953年)
ジェーン.ラッセル、マリリン.モンローのセクシー.コンビのラヴ.コメディ。

「リオ.ブラボー」(1959年)
ジョン.ウェイン、ディーン.マーティン共演の痛快西部劇。

男っぽい映画を撮らせば右に出る者はいませんでした。

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ロバート.ワイズ(1914ー2005)

主な作品

「傷だらけの栄光」(1956年)
ポール.ニューマン主演のボクシング映画。高校時代の初見でキレのいい演出に興奮したのを憶えています。

「深く静かに潜航せよ」(1958年)
クラーク.ゲーブルとバート.ランカスターの二大巨頭が共演の潜水艦もの。対日戦だがまともに描いている。

「ウエスト.サイド物語」(1961年)
ご存じミュージカルの大傑作。スピルバーグ監督がなぜリメイクしようとしたのか分かりません。

サウンド.オブ.ミュージック」(1965年)
これもミュージカルの名作。ジュリー.アンドリュース、いいですねえ。

どんな映画でも格調高い作風を崩しませんでした。

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◎改めて生徒からのコメント

これまでそれなりに一杯お勧め映画を観てきたつもりだったけど、このリストを観るとまだまだ観ていないお勧め映画一杯あるやん😅

でもそれだけ楽しみが残ってるということか‼️

幸せ😆🍀
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幼少の頃から映画に狂い、今までに観た二万本を超える作品から選んだオモシロクて楽しい映画を紹介する塾です。
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第14回 「激突!」(1971年)

こんにちは☺️

この映画もある意味ゾクッとする映画です。

いまでこそあおり運転が社会問題化してますが、1971年にあおり運転に視点を当てて映画にしてたというのがスゴいなあって思います。

では、映画塾楽しんでいきましょう☺️

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テレビ映画の若手監督だったスピルバーグ監督が、一時期半枠の番組用に製作した作品です。
出来映えがいいので、追加撮影をして長くし、海外向けに編集し直したのは有名な話ですね。
当然、私が見たのもそれですが、単純なテーマをサスペンスフルに最後まで一気に見せる技量に感心したものです。

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アメリカのハイウェイって、恐ろしいことが起こるんだなあと、当時はどこか他人事でしたが、いまや日本でも大きな社会問題になっていますね。

いい脚本と才能ある監督が揃えば、制作費をかけなくても、とんでもない傑作が出来るという好例です。
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◎生徒からのコメント

まさにあおり運転を題材にしたストーリーですが、あまりにもしつこくてまるでトレイラーが怪物のように恐ろしいものに思えます。

運転手の姿を手足以外写さないのはいい演出ですね、最後まであおり運転してる犯人の姿が出ないって斬新❗

自分も良く運転しますが、トレイラーが真後ろにくっついてこられたら泣いちゃいます(泣)

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第13回 「略奪された七人の花嫁」(1954年)

こんにちは☺️

台風が近づいているようですね😃

少し気温も下がったのか、今日は過ごしやすい心地がします。

桜も若葉が清々しくて気持ちいいです。

こういう日は映画日和だなあと思って映画館の上映リストを確認しましたが、私が観たいなあと思う映画が無くて残念…

なので、苔と青紅葉の庭を眺めながらカフェでゆっくりしながら映画塾サイトをアップしています☺️

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では、本日も映画塾始めていきましょう🎵

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このミュージカルの初見時は高校生で、映画館は大阪松竹座でした。
私は中学、高校生時代、大阪に住んでいて、市内の映画館は全てよく知っていますが、松竹座は特別の存在でしたね。

1923年、ミラノのスカラ座をモデルに完成した日本で初めての鉄骨鉄筋コンクリートの映画館で、日本一どころか、東洋一と言われていました。
八年後、同じく鉄骨鉄筋コンクリートで復元された大阪城天守閣より建築費は高かったそうです。
戦後も無事に残っていて、外装内装ともクラシックな独特の風格がありました。
二階席のステージに面した左右の端には、外国映画で良く見るような立派な貴賓席が備わっていましたが、あんなとこから斜めにスクリーンを見下ろしたって、どこがいいんだろうといつも不思議でした。
今は正面外装だけ残して、近代的な劇場に改築されてしまったのが残念です。

限られたお小遣いで出来るだけ数多くの映画を見たかった私は、どんなに気に入っても、同じ作品を見るために再入場することはなかったのですが、この映画だけは例外でした。

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ミュージカルといっても、恋人たちのスローなデュエットやしんみりとした独唱は苦手で、大好きなのは軽快なタップダンスやダイナミックな群舞でした。

ですからこの映画の「納屋の立ち上げ」で展開するアクロバティックで歯切れのいい、兄弟と町の若者たちのケンカ.ダンスは最高でしたね。メロディも楽しくて、いつも鼻歌が出てきます。
「サビニの女たちの略奪」の歌もお気に入りです。

市販されているDVDは劇場公開用のシネスコ版ですが、同時に撮影されたヴィスタビジョン版も収録されています。
こちらはスーパーがついていませんが、非常に鮮明で、シネスコ版とは違ったアングルのショットもあり、興味深いですよ。

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◎生徒からのコメント

兄弟たちと若者のダンス、そして、納屋を立ち上げる時の喧嘩が面白かった🎵
でもまあ、女の子達をさらっていくなんてこの時代の映画だからこそですね。
今なら完全に誘拐(笑)
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しかも、女の子達も洗脳されるというか愛が芽生えて、結局七人とも結婚するというハチャメチャなエンディング(笑)
でも、映画だからこそあり得るストーリーだから楽しい。


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第12回 「危険な情事」(1987年)

こんにちは👋😃

今回の映画は正直、なんちゅう映画紹介してくれんねんって思った程強烈な内容でした…

これまでは紹介した映画のイメージに合わせて画像を付けているのですが、今回はあまりにドロドロの内容なので花とプランター植物の爽やかな画像にしました(笑)

それではどうぞ!

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ほんの軽い出来心で付き合った女がどう変貌していくか。
所帯持ちでありながら、スネに傷持つ男性は正視出来ないような映画ですね。
この映画塾の生徒はタッパがあっていい男だし、仕事ではカリスマ性があって、女性ファンも多いですが、なによりもまだ独身です。
だからどうってことはないんですが、実はとても心優しいところがあるんですね。

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「パラサイト」の殺戮シーンなぞマジで出ていこうかと思ったらしいです。
この映画には、彼なら目を背けたくなるような、ショッキングなシーンがあるのですが、敢えて伏せておきました。

ゴメン。
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◎生徒からのコメント

ウサギのシーンがあるんですが、子供が庭でウサギがいないと騒いでるところからヤバいなあと思っていたら、まさにそのものですよ…
子供の頃、ウサギを飼ってたのを知ってるくせに。ホンマにもう!⤵️

それにしてもこの女性の執着、、男性の軽い出来心のせいではあるものの、一般的に不倫で起こる恐怖の出来事のオンパレードです。

ぶっちゃけ何か怖すぎて疲れた😣💦⤵️


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第11回 「荒野の決闘」(1946年)

こんにちは☺️

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我が家の桜は周りの桜の開花からはずれて今がまさしく満開に咲き誇っています🎵
一方でもう枯れたのかなと思っていた古木から新しい芽が出てきていて何か感動してしまいました。
諦めなければまだまだ新しい可能性が出てくることを体現してるなあ、と思います。
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ではでは、映画塾始めていきましょう‼️

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戦後、ジョン.フォード監督の西部劇としては、「駅馬車」よりこちらを先に観た記憶が残っています。
中学生か、ひょっとしたら小学生だったかもしれません。まだ高校生にはなっていませんでした。

何だか暗い映画やなあ、というのが印象でした。
それから70年近くも経つわけですが、不思議なことに映画館の名前や、座席のよどんだ空気、色々なシーンの情景などは鮮明に憶えているのです。
そんな映画はほかにありません。

詩情あふれるトゥームストンの町の描写や、ワイアット.アープとドク.ホリディとの奇妙な友情や対立などは理解出来るはずもなく、また興味もありませんでした。
クライマックスのOK牧場の決闘だけがお目当てだったんてすね。
決闘自体の動きは良くわかりませんでしたが、ヴィクター.マチュア扮するホリディが銃弾に倒れた後、フェンスに残った白いハンカチだけは目に焼き付いています。

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情けない話ですが、この映画の本当の価値は、ビデオで繰り返し観ることが出来る歳まで分からなかったわけです。
なんのことはない、「駅馬車」と同じですね。

決闘の場所となった町外れの馬囲い、字幕スーパーでは相変わらずOK牧場と呼ばれていますが、もうOKコラルでいいと思います。

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◎生徒からのコメント

OK牧場って良く聞いていたけど、この映画で初めてこういうことなのねって合点がいきました(笑)

これぞ西部劇というイメージ通りの映像。でもやっぱり何度も観ないとこの作品の本当の良さは私にはまだわからないですね。

かなり有名な作品なので期待してたのですが、全体的に暗いストーリーで途中寝てしまいました…⤵️

荒野の決闘

荒野の決闘

  • ワイアット・アープ
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第十回 「泥棒成金」(1955年)

こんにちは☺️

今回の映画はフランスに住んでいたこともある私にとっては映像だけでも幸福感を感じることが出来ました✨

それでは映画塾始めていきましょう‼️

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塾として初めてのヒッチコック監督の映画です。

何せ主演があのケーリー.グラントにグレース.ケリーですから、暗い犯罪ものになるわけがなく、太陽が輝く南仏、リヴィエラのロケーションが美しい、少々浮世離れしたロマンチック.ミステリーです。
ことにケリーはこの翌年、モナコ公国のレーニエ大公と結婚して妃となるわけですから輝くように美しい。

エンディングもグラントのぎょっとした表情が笑いを誘うショットで終わり、ヒッチコック特有のダークな展開を期待する向きにはあまり相応しい作品ではありません。

ヒッチコック監督は自分の映画には必ずカメオ出演をしていて、ファンにはそれを見つけるのが楽しみの一つになっています。
泥棒成金」は彼が恐らく最も堂々と出演している映画です。
映画が始まって十分ほど過ぎると、グラントがバスに乗り込み、最後部に座ります。ふと右を見ると、正面を向いて端然と座っているヒッチコック監督がいる。
何ですか、このヒトは?と見詰めるグラント。
明らかに観客の笑いを計算しています。事実、私が観たときもあちこちでクスクス笑いが聞こえました。
と、まあ、そういったお遊びを楽しむヒッチコック作品です。

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◎生徒からのコメント

正直ヒッチコック作品とは初め判らなかったくらいのロマンチック.ミステリー作品です。

リヴィエラに行ってみたいなあ、フランスに住んでいたのにリヴィエラの街は知らなかった…

グレース.ケリーがビックリするくらい綺麗でもうそれだけで充分だけど、グレース.ケリーが運転するシーンは恐ろしい😱あんな恐い助手席は乗りたくな~い❗

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第九回 「駅馬車」(1939年)

こんにちは☺️

雨が降らないので、桜が長く楽しめますね✨
何故かウキウキします☺️

それでは今回も映画塾始めていきましょう‼️

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西部劇の代名詞になっているような映画ですね。

戦前、日本人の心を掴んだジョン.フォード監督の名作だとは知っていましたが、私が初めて映画館で見ることが出来たのは高校生の時でした。
ワクワクしながら映画館に駆け付けましたが、アパッチが駅馬車を襲撃するシーンの素晴らしさは期待以上でした。
駅馬車も人馬も、それを撮るカメラも走り続けるスピード感、信じられないような危険なスタント、とても戦前の映画だとは思えませんでした。

その一方、評判の主題曲も、乗客たちの人間模様もあまりピンときませんでした。
それどころか、ちょっとかったるいなぁとイライラしていたのですから子供ですね。
その印象がずっと残っていたので、生徒にもアクションシーンは凄いんだけどね、と話を濁していたぐらいです。

ところが何十年ぶりかで最初から見直してみて、自分の幼さに呆れ返りました。
登場人物を描き分ける脚本と演出、彼らを演じる俳優たちも素晴らしい。
ことにジョン.ウエインのお尋ね者とクレア.トレヴァーの娼婦が視線だけで情感を高めていくのは心に響きました。

今聞くと、あのメロディもぴったりはまっています。
乗客たちの様々な葛藤が頂点に達した時に、アパッチの襲撃が始まるので、その迫力も一段と増します。

一体私は何を観ていたのでしょうか。恥ずかしいです。

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◎生徒からのコメント

アパッチの襲撃のスピード感は見処たっぷりです。
どうやって撮ったんだろう?

アパッチを見て、(あーこれこれ)、これが自分がイメージしていた西部劇って思いましたね。

ただ、それまでのストーリーは少々退屈に感じたので、私はまだまだ子供ですね…
二度三度と観るともっと深いところがわかってくるのでしょうね。


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