84歳の映画狂が薦める黄金時代のオモシロ映画塾

映画は色々な世界を擬似体験させてくれるエンターテイメントだ!

第八回「バンドワゴン」(1953年)

皆様こんにちは☺️

桜が満開に咲き誇って春真っ盛りですね。
気分もアゲアゲで今回の映画塾も始めていきましょう❗

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◎「バンドワゴン」

これもミュージカルです。

タップダンスの名手、フレッド.アステアの映画です。
1940年頃から60年まで、いわゆるハリウッド.ミュージカル黄金時代のファンには、私を含めて彼のエレガントで切れのあるダンスに魅了されたものが多いのですが、京都生まれの映画監督、高林陽一氏もその一人でした。

実験的な前衛映画で著名な作家でしたが、虚無的でどこか達観したようなその作風とはうって変わって、私生活では、明るく、楽しい、お気楽なアステア映画の大ファンでしたね。

私には三十数年前から親しい映画友達で、やはりアステア大好きの女性がおり、監督の自宅で奥様も含め、四人で何時も夜遅くまでビデオを見ながら、ミュージカルの話で盛り上がったものでした。
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この映画では、アステアは忘れ去られつつあるハリウッドのミュージカル.スターという、ちょっと皮肉な役で、起死回生を望んでブロードウェイに乗り込んでくるところから始まります。

実際に五十代半ばのアステアですが、相変わらずの芸達者ぶりを発揮しています。
ことにフィナーレの「ガール.ハント.バレエ」は、アステアには珍しいハードボイルド.タッチのダンスで楽しませてくれますよ。

個人的には脇役のナネット.ファブレーにハマりまして、彼女がソロで歌う「ルイジアナ.ヘイライド」のナンバーは飽きるほど見ています。
でもそのお陰で、天下のMGMミュージカルではあり得ないような、NGショットに気がつきました。
ナンバーの中ほど、ファブレーのソロが始まるクローズ.ショットで、バックの書き割りの前を、どうやら大道具のおじさんらしい人物が、ぶらぶらと横切るんですね。
テープを見ながら、監督に指摘したら、「MGMがねえ、信じられない」と大変嬉しがってられたのもいい思い出です。

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◎生徒からのコメント

アステアが最初、電車から降りて、ホームで歌って踊るシーンが好きです。
元スターで忘れられつつあってもその状況を楽しんでいるかのようで、こうありたいなと思わせてくれます。

とにかくアステアのダンスは優雅で色気があります。
一気にアステアの大ファンになりました。
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(84歳の映画狂が薦める黄金時代のオモシロ映画塾)
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